【第24作目】蒼き鋼のアルペジオ 大戦艦「コンゴウ」【1/700・アオシマ】

製作記

霧の艦隊 大戦艦「コンゴウ」を製作しました。今作の最大の見せ場はブラックライトで発光するバイナルパターンです。付属のデカールは使用せず、蛍光塗料とマスキングによる塗り分けで再現しました。

まずは、シンプルすぎる船側のディテールアップ工作からです。

フジミなら舷外電路と舷窓のモールドなどが施されていますが、ハセガワ製は気持ちのいいぐらいノッペリしてます。

さすがにこれでは少し物足りないので、せめて鉄板の継ぎ目だけでも再現していきます。

鉄板の継ぎ目はMr.ハルモールドチゼルを使えば、簡単にきれいなラインを引くことができます。

簡単な作業の割には、効果は抜群です。

チゼルを引く時は、写真のような手に持てるぐらいのサイズの板があれば便利です。

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艦船模型の船体に等高線状のモールドを彫り、作品の精密感を高めることができるツールです

艦橋です。白色のパーツがアオシマの追加パーツになります。

まぁ、なるほどね。ディテールのフジミ、作り易さのハセガワでしょうか。

フジミの艦橋は、パーツ構成が本物に近い分割になっているため組み立てが複雑で水平、垂直、平行が歪みやすいですが、ハセガワは、レゴブロックを組み立てるようなパーツ構成ですので、歪む要素がありません。

細かいディテールを見なければ、シンメトリーの取れた美しい艦橋が簡単に出来上がります。

っと言っても、多少はディテールにもこだわった作品に仕上げたいので、張り線のための支柱は、ピアノ線で追加しました。※この段階ではまだ取り付けていません。

主砲です。このままでは砲塔の中に水が入ってきてしまうので、防水布を付けてやります。

使用パテは、ホライジングのマジックスカルプです。とても作業性がよく、水を湿らせた爪楊枝で簡単に成形できます。

主砲の張り線用支柱とマスト先端の十字を真鍮線で自作しました。エッチングパーツを使わない素組でも、マストの先端の十字と艦首竿を真鍮線に置き換えるだけで劇的にシルエットが引き締まるので、おススメのディテールアップ工作です。

艦船模型のような繊細な真鍮線のハンダ付けには、クリームハンダが便利です。

1枚目の写真のように真鍮線をテープ等で固定してから、先にクリームハンダを適量盛りつけますので、流し込み過ぎる心配もなく、またハンダ作業時はコテのみを両手に持って、慎重に操作することができます。

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以前は、金属用プライマーとサーフェイサーは別々に塗っていましたが、最近はプライマー入りのサーフェイサーを使っています。

さぁ、今作のメイン工作です。

バイナルパターンはデカールではなく、UVライトで発光する蛍光塗料を使った塗装で再現していきます。

コンゴウのバイナルカラ―はパープルなのですが、青と赤を混ぜて紫を調色します。

※ガイアノーツからアルペジオカラ―の畜光塗料が発売されているのですが、どこも品切れで入手できずでした。

ちなみに、今回使用する蛍光塗料はそれ単体では光りません。電気を消して光るのは畜光塗料です。ただ、畜光塗料は粒子が大きくエアブラシで扱うのは難しいみたいですね。

単純に青と赤を混ぜて、紫を調色しました。茶色く見えますが、塗ると紫になります。

あと、ガイアノーツの蛍光塗料はクリア塗料ですので、下地塗装が必要です。今回は下地は白にしました。下地はシルバーもありかもしれません。

早速、試しに塗ってみたのですが、UVライトを当てたときの光方がイメージと違いました。赤と青の原色塗料は、鮮やかに発光するのに、調色した紫は、、薄紫っぽくうっすら光るような感じです。

混ぜて発光が悪くなるなら、混ぜなければ、、っと。

下地に赤を塗ってから、紫になるよう蛍光青(クリアー)を重ねてみたのが上の写真です。

とても、難しく大変でした。

まず、クリアー色は重ねるごとに色が濃くなっていくので、紫を合わせるのに苦労しました。まぁ、ご覧の通り、ムラムラですがここは、バイナルパターンの揺らめきということで。

そして、赤の下地の上にクリアーの青を吹いてもなかなか発色してくれず、何層も何層も塗り重ね、大変な作業になりました。

左側が赤のみで、右側が努力の紫。

写真で見ると紫っぽく発光していますが、肉眼で見ると下地の赤に近い色で発光してます。

発光は鮮やかですが、、、赤っぽい。

この段階に来るまでに、試行錯誤を繰り返しすでに2度、シンナーの海に沈めてます。3度目のシンナーの海は心とパーツが折れそうなので、今回はこれで行きます。

まぁ、本番の前にテストピースでやれよっと話ですよね。

蛍光塗料、難しいです。これは今後の課題ということで。

バイナルパターンのマスキングです。

付属のデカールをモノクロコピーして、カッティング用の台紙としています。

今後、霧の艦隊を量産する予定があれば、3万円ほどのカッティングマシーンを買うのもありかと思いますが、今のところ霧の艦隊は製作予定がないので、手作業で頑張りました。

コンゴウの船体は、ツートンカラーですので、甲板色と合わせて3回、塗装とマスキングを繰り返しています。

船体の塗り分け完了です。

佐世保海軍工廠色と軍艦色とのツートンがとても渋いです。

そして、暗めの船体色に紫のバイナルパターンがすごく映えます。

甲板上の細かい構造物は、筆塗りで塗り分けていきます。

こうして見ると、甲板のシンボルマークのデカール貼りは相当な技術が必要そうですね。もし、デカールを使うなら通風筒等の甲板構造を一回削り取って、プラ材で作りなしたものをデカールの上に水性ボンドなどで接着するのも手かも知れません。

発光テストしました。

はじめての蛍光塗料ということで、いろいろと反省点や改善点がありますが、、

とりあえずは、

めっちゃかっこいいです。

艦橋に信号旗索を張ります。

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本品はパーツのみで船のキットは含まれません

張り線は、インフィニモデルのウルトラファインリギングを使用しています。

ゴムのように伸縮性のあるラインなので、とても作業性が良いので気にいってます。

海魂の信号桁のエッチングは取付も簡単な上、効果が抜群なので、素組のワンポイントディテールアップにおススメです。

旗索を張らなくても、滑車が付いてるだけで一気に精密感が上がります。

張り線はしっかりと張り緻密感を出しました。

台座とネジ止めして完成です。

完成写真を眺めるとなかなかの出来栄えに満足しています。

今回の作品は、素組+真鍮線です。

専用のエッチングパーツを使用しなくても、艦首竿、マスト等の要所となるポイントを真鍮線で引き締めてやるだけ作品全体が引き締まって見えます。

いつか機会があれば、フジミのキット+純正エッチングセットで、霧の艦隊のコンゴウを製作してみたいですね。

完成写真

以上で、霧の艦隊 大戦艦 コンゴウの製作記は終わりです。最後までご覧頂きありがとうございました。

それでは、次回作をお楽しみに。

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