フジミの特-90戦艦「長門」レイテ沖海戦時を純正エッチングパーツを使用して製作しました。
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艦船模型は、完成までの道のりはひとつではありませんし、どれが正解という答えもないと思います。塗装の方法やエッチングパーツの有無によっても製作手順は変わってきますし、作る人の好みによっても手順は変わってきます。
初心者の方はそういうポイントが掴めなくて艦船模型の敷居を上げているのかもしれません。
塗装の段階やエッチングパーツを取り付けるタイミングなど、いろいろ考えながらの製作になりますので、失敗もあるかもしれませんが、、試行錯誤、失敗を恐れずに、どんどん経験を重ねていくことが上達の近道なのですが、、できれば失敗はしたくないですよね。
これからご紹介する製作手順は、純正エッチングパーツを組むパターンでは比較的作りやすい手順ではないかと思いますので、参考にして見て下さい。
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まずはじめに、ケース固定用のボルトナットを艦底に仕込んで、船体部を組み立てます。
その際、錨やダクトなど船体の側面に付けれるパーツはなるべく付けておくのが良いです。
組み立て後、艦底色を塗装しマスキングしておきます。
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甲板部の塗装をします。タンとリノリウムを塗装しました。
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Mr.ウェザリングカラーのステインブラウンでタン一色の木甲板に変化をつけていきます。
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適当に塗ってから、木目に沿ってムラムラっとふき取れば、いい感じの木甲板に仕上がります。
甲板をマスキングする前までに甲板の塗装は完全に乾燥させておきたかったので先行して船体の塗装までを済ませてみました。ちなみに、Mr.ウェザリングは油彩ですので乾燥に時間がかかります。
甲板塗装の乾燥待ちの間に、上部構造を作っていきます。
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甲板構造物を作っていきますが、、艦船模型は、仮組がとても大事です!!
艦船模型の難しいところは、接着代に余裕があることが多く、多少の位置や角度がズレていたりしても、とりあえずは組み上がっていってしまうところにあります。
そして、そういう微妙な位置や角度のズレが積み重なっていき、水平に付くべきパーツが水平につかなくなったり隙間ができてしまったりすると、、美しくないわけです。
いくつものパーツを積み重ねていく艦橋や、重巡洋艦の煙突周辺などはそういう影響が出やすいポイントです。
水平、垂直、平行、シンメトリーが決まった美しい艦船模型をつくるためにも仮組をしっかりと行いましょう。艦船模型は、場合によっては削るなどの加工が必要になってくる場合もあります。
この点で言うと、戦艦クラスは艦橋と煙突が離れているので比較的作りやすいと言えます。逆に重巡洋艦などは艦橋、煙突周りが密集しているので大変です。艦船模型に慣れていない段階で高雄型重巡洋艦のエッチングに挑戦すると、たぶん泣くことになります。
また、艦船模型全般に言えることですが、スナップキットでもないのにピンの穴がキツイ箇所が多々あります。無理やりはめ込むと歪みや隙間の原因となるので、はめ込みがキツイところはピンバイスで穴を広げてユルユルにしておくのも美しい艦船模型を作るためのポイントの1つです。
艦船模型はとても繊細なものですので、無理やりはよくありません。
ピン穴の調整には1.0mm~1.9mmまで0.1mmピッチのドリル刃セットが役立ちます。
あと、この長門の製作において最大の初見殺しのトラップがこの煙突周りにありますので、注意して下さい。詳しくは後程説明します。
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メインマストも垂直につくか仮組で確認しておいたほうがいいです。私はすこし削って調整しました。
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さぁ、いよいよ艦船模型の一番楽しいお時間がやってまいりました。
甲板のマスキング作業です!!
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今までは細かい構造物はそのままマスキングして、最後に筆塗りすることが多かったのですが、今回は筆塗りゼロを目指してマスキングしてみました。
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他のパーツもマスキングしていきます。
探照灯のマスキングは、1.5mmのポンチを使うと楽チンです。
長門の煙突付近の探照灯は、110cm探照灯ですので、1.5mm×700でだいたい合ってきます。
60cm探照灯は、真鍮パイプの縁を紙ヤスリで削って尖らせたオリジナルのポンチを利用しています。
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今回は、純正エッチングのみでと言っていましたが、海魂の艦船汎用信号桁だけ追加しました。
これを付けておくと信号旗のロープを張る際の目安になっていいんですよね。また、信号旗ロープを張らなくても、これだけ付けておくだけでもけっこう精密感がアップしますよ!
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軌条などは、いちいちマスキングせずに後から筆塗りしたほうが効率がいいかも・・
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各パーツの塗装を終え、いよいよ組立開始です!!!
っと行きたいところですが、、致命的なミスをしています。この段階では気付いていませんが、、
作っているときから何かおかしいなと思っていたんですよね・・・
組立説明書と純正エッチングパーツの説明書が微妙に違うことに・・・
この艦橋トップ、開戦時になっています。
今作っているのは、レイテ沖海戦です。※後程、修正しました。
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塗装を終えたパーツを下部から順番に組み上げていきます。
お手軽ステインブラウン甲板塗装、けっこういい感じでしょ!?
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上部を積み上げていく前に、この段階で手すりを取り付けました。
長門の周囲の手すりは複雑な形状をしているのでこの段階で取り付けたほうが作業がし易いです。
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3段目ぐらいに少し隙間ができてしまいした。もう少し仮組でしっかりと調整しておけばよかったです。
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マストのエッチングは少し難しかったですが、きれいに出来ました。
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残念ながら、主砲も開戦時のエッチングが付いています。レイテ沖海戦時には、空中線支柱の代わりに3連装機銃が追加されています。※後程、修正しました。
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昔は、この台車がとても苦手でした。
最近、エッチングの加工や取り付けの精度が上達したのは、流し込み瞬間接着剤の扱いのコツをつかんだのが大きいです。
あの瞬間接着剤と、あのノズルと、アレを使うことによって、かなり繊細な流し込み作業が可能になりました。
これについてはまた別に記事にまとめてご紹介しますのでお楽しみに。
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艦載機のデカール貼りには、Mr.マークソフターは必須ですね。
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後ろのほうにチラッと写っていますが、Mr.ウェザリングマスターのブラックでちょこちょこ汚しました。
また、艦首竿は、0.2mmのピアノ線に置き換えました。ピアノ線はとても固いので専用のペンチで切断します。
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メタルリギングの0.15号で空中線を張りました。
長い線はタルミ具合の調整が難しいのですが、張る際に艦を垂直にし重力を利用しながら張ると良よかったです。
今回は、不自然な歪みもなくきれいに張ることができたと思います。
空中線を張るコツは、1か所ずつ確実に流し込みで固めていくことです。
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台座にネジ止めで固定して完成です。
今回は、WAVEの高級クリアケースを使用しました。実際に使ってみるとダイソーの300円ケースとの違いが分かります。。。ような気がします。。。
実はこの高級ケースは、記念すべき当ブログ10作目となるはずだったフライホークのフルエッチングを使用した重巡洋艦高雄のために用意してあったのですが、フライホークのエッチングは難易度が高すぎて途中で挫折してしまいした。前回の妙高から今回の製作記事まで約六か月の間が空いてしまった理由がこれだったりします。グダグダになって手が付けられなくなった高雄を封印するのに数か月かかりました。高いエッチングセットだったので、なんとしても完成させたかったのですが、、残念です。
さて、最後に製作の際のポイントを少し書いておきますので、参考にして下さい。
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長門を製作する際に気を付けてほしいのが煙突周辺です。
組立説明書では、順番に細い煙突を接着していく手順になってますが、この段階では細い煙突の取付角度があっているか確認できませんので、細い煙突を接着する際には、台座パーツのF22を仮合わせしてから接着しするようにして下さい。台座パーツには細い煙突の挿し口がありますので、取付角度を確認することができます。
ちなみにこの細い煙突の角度にズレがあると煙突周りのエッチングを取り付ける際に泣くことになります。
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そして、ここに本当の罠が隠されています。なんと細い煙突をすべて接着するとF4のパーツが入りません。説明書の手順通りなのに、入りません。中央の3本はいいのですが、左右の2本が干渉します。左右の煙突を接着する際にはF4も同時に接着するのがよさそうです。
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J20のパーツの取り付け位置に注目して下さい。ギリギリ前です。これを後ろ側に合わせてしまうと、最後に探照灯のパーツが入りません。プラパーツなら無理やり入れることは可能かもしれませんが、エッチングパーツを使う場合は必ずクリアランスを確認しておいて下さい。私は、最終組み立てのこの段階で探照灯が入らないことが発覚し、J20の位置を修正するために瞬着で固めた周囲のパーツを一旦ばらすはめになりました。J20も接着剤で接着してあったので、ナイフで慎重に剥がしました。
あとは、レイテ沖仕様ということで、少し加工が必要なパーツがありますので、説明書を見落とさないように注意して下さい。
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製作途中の写真を見て下さい。艦橋を組んだ段階では削り忘れていることに気付いていません。気付いたのは最後の最後です。木甲板塗装後だったので修正に苦労しましたがノミで削って筆塗りでリタッチしました。
だいたいの製作の注意ポイントは以上になります。
煙突以外は、比較的作りやすいキットでしたが、純正エッチングを使用するならレイテ沖より開戦時のほうがいいかもしれません。
純正エッチングパーツがレイテ沖仕様ではないので、使えないエッチングパーツがいくつかありますし、レイテ沖なら電探などはエッチングパーツになっていて欲しかったポイントでした。
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最後に完成写真を撮影しました。
完成ギャラリー
クリックで画像拡大します。
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最後までご覧頂き、ありがとうございました。
さて、次回作は、、フルハルモデルの陸奥の予定です。長門型戦艦の2番艦です。今作の経験をフルに生かして製作ができそうです。軽くチェックしてみたところ付属のエッチングパーツはまったく同じように見えました。長門との違いを見つけながら製作していきたいです。
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